ディオはザ・ワールドを発動した瞬間に自滅する[前編]

古今東西、マンガや映画などでは時間を止める能力やら、時間の止まった世界やらが出てきますが、そもそも、普通の人間の意識の中では、仮に時間が止まったとしてもそれを知覚する事は出来ません。
もちろんそれだけでは物語が始まらないので、時間の止まった世界の中で動ける人物というのが登場するわけですが、今日はこの「時間の止まった世界で動く」という事について考察してみたいと思います。

子供の頃、もし時間が止められたらどんなに素晴らしいか。
あんな事やこんな事も出来る、いやそんな事よりも…なんて考えたりはしませんでしたか?
しかし、あなたが本当にそんな能力を得る事が出来たらいったい何が起きるか考えてみます。

まず、時間が止まるとはどういう事でしょうか?
ここでは、全ての物質の運動量が見かけ上ゼロになる事と考えましょう。再び時が動き出した時には、また元のような運動を続けられなければならないので、運動量は失われないが、時間の止まった世界の中で、あなたの目からは運動量が失われているように見えるという事です。

さて、運動量とは質量と速度の積ですが、時間が止まる事による変化は、運動量がゼロになるだけでしょうか?
この世界には質量を持たず、速度だけを持った存在があります。「光」です。時間の止まった世界では、光も全く進まなくなると考えられます。

光が進まないのなら…そう、今、目に見えているこの文章は、あなたの網膜に可視光が像を結ぶ事によって初めて読む事が出来る文章です。
その光が進まない…。
もうおわかりですね、時を止めたその瞬間、あなたの目から光が失われます。「見えない」などという生やさしいものではありません。平均 3K の全宇宙の闇より暗い、真の闇を体験する事が出来ます。

そんな夢のない事を言うな?質量がゼロなら何らかの特別扱いがあるんじゃないかって?
残念です。速度は距離÷時間ですね。一定の距離を進む時間をゼロとした場合の速度は無限大になるので、もしも光の速度が無限大であったなら、あるいは時の止まった世界でも光が動いているかも知れません。
しかし光の速度はたかだか秒速 30万km です。無限大にはほど遠いです。光の速度が有限である限り、光も止まってしまうと考えるのが妥当でしょう。

何も見えないとなると、なかなか出来る事が制限されてしまいます。あんな事やこんな事の内、あんな事のほうは光のない世界では意味がなさそうですね。
しかしまだ絶望するのは早いです。仮に何も見えなかったとしても、事前に練習を積んで綿密に計画を練れば、時の止まった世界の中でただ一人動けるあなたに出来る事は山ほどあります。

さあ綿密な計画を元に、某所に忍び込む計画を立てました。建物の見取り図は完璧に頭に入っています。世界中のありとあらゆるセキュリティも時の止まった世界では無力です。
いざ、時を止めた世界であなたが動き出したら何が起こるでしょうか?

後編>>

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