デジタルネイティブの次の世代・タッチネイティブの話、あるいはスキュアモーフィズムについて

もう何年か前だと思うのですが、紙の雑誌の写真を触ってピンチアウトしようとする小さな子供 (むしろ赤ちゃんに近い) の動画が話題になった事がありました。
それとか実体験としては数ヶ月前、MacBookAir を選びに子連れでショップに行ったら、娘 (5歳) はまず最初に Air のディスプレイを触って動かそうとしてました。

また娘は、ひらがなの読み書きを覚えてア行〜ワ行の概念を理解するのとほぼ同時に、フリック入力も出来るようになりました。長押しで周りにイ〜オ音のひらがなが表示されるというのが重要で、ベル打ち、ましてやローマ字入力ではあり得なかった話です。

そこに来て、このニュース。
約2割の2歳児が「ほとんど毎日」スマホ使用 (オリコン) – Yahoo!ニュース

産まれながらにデジタルガジェットに囲まれて育ち、デジタルに対する先入観無く使いこなす世代をデジタルネイティブなどと呼びますが、もはや次の世代はデジタルネイティブなのは当たり前すぎて言うに及ばず、タッチネイティブと呼ぶべき世代ではないでしょうか。

おおよそ今の 3〜5 歳は、ディスプレイというディスプレは触って操作できて当たり前という認識を持っているように思います。そういえば街中で見かけるディスプレイも、券売機だったり、デジタルサイネージだったり、タッチできるようなものが多くなりました。

実装の容易さから今はタッチ UI が主流ですが、タッチ UI を含むナチュラルユーザインターフェースについても、このタッチネイティブ世代は華麗に使いこなしていくんだろうなぁと予想しています。ジェスチャー入力も、音声入力も、出来て当たり前の環境に育てば、それはそういうものだと認識するはずです。

折しも iOS7 の発表に前後して、フラットデザインとスキュアモーフィズムの事が取りざたされる事が増えていますが、実在する物のデザインを模倣することで意図する機能を伝えるスキュアモーフィズムという考え方は、もはやタッチネイティブの前では通じません。

すなわち彼らにとって実在するディスプレイという存在が、触れる物であり押せる物であり書ける物だからです。何かのデザインを真似る必要など無いのです。オールドタイプな我々が、紙とペンを文字を書く道具であると認識するのと同じように、彼らはディスプレイをそのように認識します。

そういえば娘の話に戻ると「電話は電話でも写真が撮れない電話はな〜んだ?・・・答えは家の電話でしたー!」というなぞなぞを出された事があります。何のことはないよくある子供のなぞなぞ遊びですが、彼女にとって電話とは写真が撮れることが普通なのだとびっくりしました。産まれてからずっとそういう物しか見なければ、そういう認識になるのは当たり前ですよね。

漫画とか映画とかで現代にやってきた未来人が「コンピュータ!」とデバイスに話しかけて笑いを誘うシーンは、未来のタッチネイティブが骨董市で見かけた MacBook に対して行う実際の出来事になるのかも知れません。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。