Google 検索、インスタ検索、の次、僕らは再びあれ以外の何かに出会う

グーグル検索は文字ばかりで疲れる。行きたいお店は「インスタ検索」してスクショをLINEする。女子大生に聞いた、お店探しにグーグルをつかわない理由 を受けての、なぜインスタで検索するのか を受けての話。

上記の記事に対する反論とかはなくて、非常に興味深いと思って読んでいます。ここではさらに今後、インスタ検索の次はどういう風になっていくんだろう?という事を考えます。すると、まず随所で指摘があるようにこれは、Google が飽きられたから次、Google はもうクールじゃないから次、というような話ではなく、”デジタルネイティブ” 世代のリテラシでは、用途別に検索エンジンを使い分けるのが当たり前になっている、という話なのだと思います。

つまり今は、リテラシの高さによって得られる情報の有用性に開きがある状態と捉えることが出来ます。過去の歴史を紐解いてみると、これと同じような状況だったことが以前もありました。Yahoo! の時代です。あの時代、Yahoo! はディレクトリ型検索エンジンなどと呼ばれていましたが、あれは実際の所、今の感覚で言う検索エンジンというよりは巨大なリンク集です。みんなの “ホームページ” には自分の好きなサイトを書いたリンク集を置こう、という事が広く推奨されていて、リンク集からリンク集を巡り、”ネットサーフィン” する事で、色々な情報を探す。そんな事が実際に行われていたのです。この時代は、リンク集を辿る上手さ、いかに自分の趣味に合うリンク集を “ブックマーク” しているか、などのリテラシによって、得られる情報の優位性に開きがありました。そんな中で、Yahoo! は比較的低リテラシでも効率良くサイトを探せるリンク集として、”ポータルサイト” としての地位を獲得していったのです。

そんな中、颯爽と現れたのが Google でした。そのようにして構築されたリンク集によって繋がっているウェブサイトを横断的に検索可能にし、さらにページランクアルゴリズムでソートする — まさに当時の高リテラシの人達が行っていたことを機械化する — ことで、リテラシによる差を平準化しました。結果、Google は検索エンジンにおいて盤石の地位を築いたことに異論は無いと思います。

一方時代は進み、今、Google 検索で満たしきれないニーズ、そこを埋めるものとしてインスタ検索や Twitter 検索があります。冒頭で述べたように、自分のニーズに応じて適切な検索エンジンを選び使い分けていく、どんなタイプの検索エンジンが世に存在するのかをよく知っている、というのは、今の時代の新しいリテラシです。歴史に学び考えるとするならば、このリテラシを平準化していくものが次の検索エンジンであると考えることが出来るでしょう。Google / インスタ / Twitter などをメタに検索出来て、今の気分に合わせた検索結果をパーソナライズしてレコメンドする、そんな検索エンジンの登場が待たれます。

さて、さらにここでもう一歩踏み込みます。

元々参照している記事でもこの記事のここまででも全く触れていない、もう一方の大きな検索エンジンカテゴリがあります。Gmail、Evernote、Facebook、Dropbox、Spotlight、…と、具体名を挙げていくと分かりやすいでしょうか。プライベート領域の検索エンジンです。「あっれー、あれ絶対見た!詳しく覚えてないけど、どこだっけ〜?Google 検索結果だっけ?はてブしたっけ?Facebook で誰かシェアしてたか…?Evernote に放り込んだ?いや、メールのログ?テキストのメモだっけ?」っていう経験はありませんか?それが嫌な人が「全てを Evernote 放り込むことだけを唯一のルールにして後は Evernote に委ねる。素晴らしい!」みたいな記事を読んだことはありませんか?

でもそんなの、機械が全部勝手にやってくれれば良いのに。

もはやここでは、その情報自体がパブリックなのかプライベートなのかといった事は問題にしません。情報がどこにあるのか、ウェブ側かローカルか、あるいはその中間か、といった事も関係ありません。「あなたが」検索しうる全ての情報が対象です。もちろんプライベートな情報はあなただけにしか見えないように制御されてしかるべきですし、それでもなおセキュリティの懸念というのはあるでしょう。ただ、それを過度に不安がるのも奇妙な話です。すでに Gmail に膨大な個人情報を預けている人達が大勢いるのに。

ようやく、次なる検索エンジンの姿が見えてきました。パブリックな情報を持つ複数の検索エンジンも、プライベートな情報を持つ複数の検索エンジンも、あまつさえローカルにしかない情報ですらも、横断し検索し、「今」「あなたに」必要な結果をサジェストするような、恐らく次世代では検索エンジンとは呼ばれず、音声認識やアバターキャラクターと組み合わせ「パーソナルアシスタント」などと呼ばれるであろう存在が、それです。そして半ば確信を持って言えるのは、アシスタントとしてその検索エンジンを擬人化する事で、人々はそこにあったはずのセキュリティ懸念など忘れてしまうことでしょう。

これは Google デスクトップが 10 年以上前に見た夢でした。あいつは、検索エンジン界のドリームキャストだったんだ…。

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